Bグループ 飛行制御
基本設計
BグループのCanSatはパラシュートで飛行します。
今回のパラシュートに求められる要件として、以下のようなものが挙げられます。
・減速しながら着地することでの機体の受ける衝撃を軽減する
・非操縦状態での飛行姿勢の安定性を確保する
・着地後に機体に絡まることなく切り離せる
Bグループの方針として、ダムからCanSatを投下するためパラシュートを折りたたむことについては考慮しませんでした。
上の要件を満たし、また、昨年度のパラシュートの失敗を考慮した結果、以下のようなものになりました。
・キャノピーの大きさや形、ラインの長さを昨年度から変えてみる
・機体を外殻で包み込み、外殻とパラシュートをつなぐ
・着地後、外殻を展開することで、パラシュートを切り離す
パラシュート設計
昨年度の飛行物系では、キャノピーの面積を運動方程式にあてはめて計算を行いましたが、ほぼ垂直落下という結果で終わってしまいました。
原因を以下のものと考えました。
・頂部通気口を作らなかったこと
・ラインの素材が絡まりやすいタコ糸であったこと
・ラインの長さが長く絡まりやすくキャノピーが開きづらかったこと
これらを踏まえ今年のパラシュートは以下のように製作しました。
・キャノピーを八角形で作成した
・頂部通気口を作った
・ラインの素材を、パラフォイルに使われているようなナイロン素材のものにした
・ラインをひとまとめにしておくスライダーのようなものを作製した
まず、キャノピーは下のサイトを参考に、一辺35cmのものを作りました。今年は実際に作ってみて試すという方法を採用し、とりあえず作成し投下実験を行いました。実験を行ったところ問題が見られなかったため、作成したキャノピーをそのまま採用しました。(http://fusenucyu.com/?p=5611)
キャノピーの大きさを変えての対照実験は行っていないので、今後の課題となると思います。
次に、頂部通気口を作ることで、空気の逃げ道を作りパラシュートが左右に振られることを防いでいます。
ラインの素材はナイロン製で絡まりづらい素材を用いました。ラインの長さについては、600mm、700mm、800mmのものをそれぞれ用意し、体育館にて飛行実験を行いました。最終的に最も安定性が見られた700mmのものを採用しました。
スライダーとは、パラシュートが開く間、ラインのあいだを徐々に滑り下りることによって、パラシュートの膨張を調整するものです。スライダーのようにラインを徐々に滑り下りるようにはできませんでしたが、木の板を用いてラインをまとめることで、ラインが絡まってしまう可能性を低くしました。
また、着地の際の衝撃を減少させ、パラシュートが機体に絡まることなく切り離せるように、気泡緩衝材を貼り付けた外殻で機体を包み込みました。
当初は、外殻の外側にも、気泡緩衝材を貼り付ける予定でした。しかし、端材を気泡緩衝材で包んだものと包まないものを目の高さから落とす簡単な実験で、気泡緩衝材で包んだものは包んでいないものより跳ねることが判明したため、貼り付けませんでした。理由は、着地後にはねてしまうと、外殻ごと機体に絡まってしまう危険性が増えるためです。
以下がその実験の様子です。
©2021未来大学プロジェクト学習15
©2021未来大学プロジェクト学習15
切り離し機構設計
着地後、パラシュートが機体に絡まないようにするための切り離し機構を作製しました。
ラインを機体に直接取り付けた場合、切り離し後のラインが機体に絡まってしまう危険性があります。パラシュートのラインを機体に直接取り付けるのではなく、外殻に取り付け、外殻ごと切り離すことにより、ラインと機体が絡まる危険性がほとんど無くなりました。
外殻の素材にはプラスチック板を使用し、上のパラシュート設計で書いたように、外殻の内側(機体側)には気泡緩衝材を取り付けました。
外殻を止めている部分にバネ付きの金具(ピン)を取り付けました。外殻に設けられたピン取り付けようの穴にピンを通し、ピン先端にストッパーを挿し込むことでピンが抜けないように固定しました。着陸後、サーボモーターを駆動させることでストッパーを引き抜き、ばねの勢いでパラシュートを分離します。
©2021未来大学プロジェクト学習15
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